Bリーグへの提案「ライセンス別2ステージ制」ってどうでしょう?

いきなりですけど、自分はBリーグのシーズンに「ライセンス別2ステージ制」の導入を提案してみます。このネーミングでいいのかわかりませんが、この文章の中では、いったんこれで統一したいと思います。

お前何者だよ、と思った方は、趣味でこういう小説書いている人間だと思ってください。

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1,ライセンス別2ステージ制とは?

 

これは、Bリーグのレギュラーシーズンの仕組みに対する提案です。
まずライセンスとは「Bリーグクラブライセンス」のことで、現在はチームの経営規模やアリーナの有無など、さまざまな基準をクリアしたチームに与えられる参加資格のことです。
(なお、2026年にBリーグのライセンスの基準が変わるのですが、今回の提案はその基準の中身に対して、物申すものではありません)

 

各チームの経営規模に合わせてライセンス(現状だと上からB1、B2という基準)を付与するのは一緒ですが、レギュラーシーズンを2ステージに分けて実施する際、「1stステージと2ndステージへの参加基準にライセンスの有無を加える」という考えです。

 

つまりは、こういうことです

・レギュラーシーズンを2ステージ制にする
・1stステージに参加できるのは、(現状の呼び方だと)B1、B2ライセンスを持ったチーム
・2ndステージは、1stステージの結果ライセンスの有無によってカテゴリ分けをして、それぞれでリーグ戦をやる。
(2ndステージのトップカテゴリには10チーム、セカンドカテゴリには12チーム、さらにその下にもうひとつカテゴリをつくり、それぞれでリーグ戦をする、といった感じ)
・レギュラーシーズンの順位は2ndステージの最終順位で決まり、シーズン王者はプレイオフか何かで決める(考え方次第ではやらないのもあり)

 

2,試合数は?

これだけ聞くと、「え、今より試合数増えるんじゃないの」と思われそうですが、試合数はレギュレーションを上手く整備すれば減らせる可能性がある、と思っています。

たとえば、レギュラーシーズンの試合数レギュレーションを下記のようにしてはどうでしょう。

  • 1stステージは、総当たり1回戦(H&Aはランダム)

  • 2ndステージは、総当たり2回戦、H&Aを1試合ずつ

こうすると、年間の総試合数はどうなるでしょうか。
2022年2月初旬現在、B2以上のライセンスを持っているチームは32チームです。すると1stステージの試合数は31試合になります。
そして2ndステージのカテゴリ分けの際、1stステージでB1ライセンスを所有している上位10チームを2ndステージのトップカテゴリとしてリーグ戦を行うと、試合数は18試合です。つまり、レギュラーシーズンの試合数は49試合になります。(2ndステージのトップカテゴリを12チームにしても、試合数は22試合で年間53試合)

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3,目的は?

試合数を減らせる(選手への負担を減らせる)、というのが狙いの一つですが、見込める効果はいくつか想像していますので、下記に載せます。

 

  1. 日本のトップチームを地方に呼べる

  2. 地方出身のトップチーム所属選手が、故郷への凱旋試合をしやすい

  3. 下位チームが上位チームとの対戦機会を増やせるので、選手の成長を促せる(リーグ全体の底上げになる)

  4. 高校生、大学生などの若手選手が、地方のチームを選択しやすく出来る

  5. 昇格と降格の概念が無くなる(かなり薄くなる)が、消化試合は減らせる

  6. 地方のブースターが、地元チームを応援しつつ、トップチームの満員のアリーナを体験する機会が増える

  7. 試合数は減るので、日本代表の活動や東アジアスーパーリーグみたいなバスケ版ACLが出来たとき、参加しやすい

 

順に説明していきます。

まず1と2の「日本のトップチームを地方に呼べる」「地方出身のトップチーム所属選手が、故郷への凱旋試合をしやすい」ですが、これはわかりやすいかと思います。たとえばアルバルク東京田中大貴選手は長崎出身ですが、ヴェルカのある長崎で試合をする機会は、かなり少ないです。ただ、この「ライセンス別2ステージ制」にすると、自分の故郷(もしくは出身の高校のある地域)で試合をすることが可能です。選手の人は嬉しくないですかね? どうですかね?
天皇杯も地方都市が開催地になりますが、その開催場所で試合できるかはわかりません)
あと、地方の企業が1dayスポンサーをつけやすくなると思いますアルバルクとか琉球など全国的に人気のチームがホームに来るとなれば、ちょっと協賛してみるか、と思うかもしれません。

3と4の「上位チームとの対戦機会を増やせるので、成長を促せる。リーグ全体の底上げになる」「高校生、大学生などの若手選手に地方のチームを選択しやすく出来る」ですが、これが今の日本には必要じゃないかと思っています。
というのも、現在のB1でも「若手選手が試合に出られない」という事案がそれなりに発生しています(またアルバルクを例にあげてしまいますが、笹倉選手とか平岩選手とかです)。
出られない方が悪い、と言う方もいると思いますが、このライセンス別2ステージ制だと、地方のチームでもトップチームと確実に1stステージで戦えますし、逆にトップチーム側に所属していても、点差の離れた時間に出場機会をもらえる可能性があります。
さらに、B2の超若手選手(アスフレ東京の山之内一豊選手、昨年同チームに所属していたケイン・ロバーツ選手とか)も、B1の代表選手とコートで戦う機会を設けることができます。
若手選手は、試合に出ないと成長しません。それに、日本人選手が外国籍選手とマッチアップすることで海外のレベルを知るように、B2の選手もB1の選手と戦わないと、日本のバスケットボールの底上げに繋がらないと思っています。それもB1の選手の使命のひとつでは……とか思ったりします。

5の「昇格と降格の概念が無くなる(かなり薄くなる)が、消化試合は減らせる」というのは、1stステージの終盤で、2ndステージに向けてのカテゴリ分けが発生します。このとき「トップカテゴリに入らなくてもペナルティ無いんじゃ、チームの調子が良いときしか上位を狙わなくなるのでは?」という意見も出てくるかと、B1ライセンスに「過去2年間での2ndステージトップカテゴリ出場経験」や「昨年度の2ndステージのセカンドカテゴリ優勝経験必要」などの成績条件を付けると、2ndステージのセカンドカテゴリ以下の試合も気が抜けなくなります。

6の「地方のブースターが、地元チームを応援しつつ、トップチームの満員のアリーナを体験する機会が増える」ですが、これも個人的には重要な狙いがあります。
たとえば秋田ノーザンハピネッツのホームアリーナは日本のバスケットボールファンなら1回行って雰囲気を味わっておくべきだと思いますが、西日本のB2チームを応援する人は、B1の秋田まで気合を入れて行く応援に行く機会は案外無いです。いくら秋田の試合が見たくなっても、B2が好きな人間は秋田までなかなか行けません。それなら大阪とか近くに行きます。ですが、自分の応援するチームが秋田で試合をやるとなれば、これは気合を入れて出向きます。そして、秋田のブースターが作り出す素晴らしい雰囲気を知ることになります。
地方のチームを応援する人が、都会ではない、別の地方にある素晴らしいアリーナに足を運ぶ機会を設けられる。この機会をつくりたいな、と思っています。

7については、そのままです。特に、今回の2023年ワールドカップの予選Window2に参加せず自チームの活動を優先した選手が(コロナ過なので仕方ないが)多かったので、こういう事態を回避しやすくなります。

あと、もしかしたら「ドラフト制度が組み込める」かもしれませんが、そもそもBリーグにドラフトっている? って感じもしますので、いったん保留にします。

 

4,まとめ

色々と書きましたが、大きな狙いは「都市圏・地方のすべてを包括した国内バスケットボールの発展に貢献できる(かもしれない)」という点です。

だって、日本のトップチームやトップ選手が、日本の地方都市に来るんですよ? 地元で応援しているチームはフルボッコにされるかもしれませんが、バスケットボールへの興味は出ます。自分の会社の同僚も、ホームタウンのチームはいまいちピンとこないけど富樫選手や河村君なら生で見たい、と言いますし、会場に足を運ぶ機会にもなります。トップ選手目当てに1000人来て、そのうちリピーターは10人くらいしか生まれないかもしれませんが、会場に来なければその10人も作れません。

現在の男子日本代表のヘッドコーチであるトム・ホーバスさんは、「代表が勝てばBリーグの人気につながる」と言っていました。一理あると思いますが、それなら代表選手が東京や名古屋、大阪といった大都市だけで試合をするのではなく、代表選手が東北や中国地方、四国地方に行って試合をした方が、日本バスケットボールの大きな宣伝につながる気がします。

色々書きましたが、結局はB1の試合だけじゃなく、B2やB3のホームゲームも満員になってほしいな、というのが、1番の自分の願いです。ただ、日本代表の力でアリーナを満席にしてしまうと、代表が結果を出せないとき、お客さんが減ることにつながります。そうではなく、ベースの底上げをしっかりして、さらに代表の活躍で日本のバスケを盛り上げる、といったイメージの方がいいと思います。

 

*最後に宣伝しておきますので、もしよかったら。

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